9月16日発売の『日経会社情報2008秋号』の編集作業もそろそろ終わりが近づいてきました。連日連夜の作業で疲れ、世の中の出来事に対する関心が薄れてしまいますが、世界はたしかに動いてます。
大事件の一つ「グルジア紛争」を取り上げましょう。9月6日の日経朝刊には『「ロシア売り』に拍車」という見出しでグルジア紛争の影響を報じる記事が出ていました。ロシアの金融市場から資金が流出し、株・債券・通貨のトリプル安が進んでいるというのです。将来の経済成長に期待して、世界から多額の資金がロシアに入ってきましたが、紛争で一変したようです。
かつての冷戦時代では、東西陣営の利害が対立する紛争が起きた時に、もっぱら注目されるのは軍事バランスでした。でも今では、紛争勃発と同時に当事者国の金融市場に目が向けられます。
ロシアも経済発展の手立てとして株式市場をはじめ金融市場を整備しました。市場を通じてグローバルマネーを取り込み、投資に振り向けました。でも、それはマネー逆流のリスクを背負い込むことでもあったのです。
グローバルマネーは各国の行動を冷徹に見ています。国際的な非難の対象になり、結果として経済成長の妨げになる行動を取れば、その国の市場からさっと退散します。中国だってチベット問題が株安の一因になったはずであり、より慎重に対応しなければ国内経済に悪影響を及ぼすと為政者に思わせたことでしょう。
ロシアは今後、グルジア問題に取り組むにあたって金融市場の動きを強く意識するのでしょうか。そして、強硬路線を修正するのでしょうか。巨大なグローバルマネーがたびたび世界経済に混乱を引き起こし問題視されますが、世界平和のための安全装置になりうるのではという観点からも見ていきたいです。(編集長・Y)
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